繊維特性に起因する苦情から-4

有限責任中間法人 日本繊維技術士センターの
顧問 松尾 繁 氏が執筆されました。
【繊維特性に起因する苦情から】
の内容を松尾繁氏のご了解を得まして記載させいいただきます。
内容は生地の種類別に記載されていまして、『綿』、『麻・毛・絹』
、『再生繊維・アセテート・ポリエステル』、『ナイロン・アクリル』
と四つに分かれています。
きっと皆さんにとって参考になることと確信しまして松尾氏にご無理を
お願いしまして記載させていただくことになりました。
このブログにて改めて感謝の意を表します。
    『綿製品の場合』
   1-6  【無理な色あわせ】
無地染めの場合、指定の色を出すためにいくつかの染料を用いて色あわせ
を優先して堅牢度の低い染料を用いると、その色だけの変退色であっても
アパレル全体の色相変化となり苦情になる。
花柄プリントの場合も多くの色が用いられるので、中には堅牢度の低い染料が
まじることがある。
花柄は小さな柄が多いので変退色している色がわかりにくいので苦情は少ないが、
いずれにしても発注先と相談して、あまり無理な色あわせは避けるべきである。
   2   染色関連以外の変色
      2-1  【繊維のフィブリル化による白化】
毎日のように洗濯する子供の服やセーターは、縫い代の厚い部分などがこすられて
繊維が毛羽立ち(フィブリル化)して、紺や黒の濃色製品では色が落ちたように白っぽく変退色して見える。
相当着用・洗濯された場合はやむおえないが、早い時期に白化が生じると苦情になる。
フィブリル化しやすいかどうかは原綿の品種や品質の差によるところが
大きいと思われる。
   2-2   【衣料品の黄変】
①  「晒し戻り」による黄変
綿は白といっても原綿は生成色(カラードコットンは除く)で、後加工で
漂白(晒し)をして白くしている。
しかし、着用や長期保管中に周りの大気の影響を受けて白さがなくなり
、あたかも黄変したように見えてくる。
「晒し戻り」である。製品が白地で装飾布やアクセサリーがなければ、再度
漂白して白くすることができる。
②  蛍光の退色による黄変
蛍光剤で増白効果をだしている製品が多い。
綿の場合は堅牢な蛍光剤がないので、蛍光剤の効果がなくなると元の生成りに
色に戻る。
白もの製品は洗濯すると当然白くなるものと期待されるので、市販の弱アルカリ性
合成洗剤には通常蛍光剤が配合されている。
この洗剤を継続して使用すれば、洗濯のたびに蛍光剤が付着するので白さが維持できる。

 

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