繊維特性に起因する苦情から-32

有限責任中間法人 日本繊維技術士センターの
顧問 松尾 繁 氏が執筆されました。
【繊維特性に起因する苦情から】
の内容を松尾繁氏のご了解を得まして記載させいいただきます。
内容は生地の種類別に記載されていまして、『綿』、『麻・毛・絹』
、『再生繊維・アセテート・ポリエステル』、『ナイロン・アクリル』
と四つに分かれています。
きっと皆さんにとって参考になることと確信しまして松尾氏にご無理を
お願いしまして記載させていただくことになりました。
このブログにて改めて感謝の意を表します。
        【 再生繊維・アセテート・ポリエステル  】
8    ポリエステル繊維の特性に係わる品質苦情
 8-2  縫製に関する苦情
 8-2-1   減量加工による縫い目スリップ
 絹の風合いに近づけるために、ポリエステルフィラメント(加工糸)織物の
繊維表層部分を水酸化ナトリウム(NaOH)で10数%溶解して繊維を細くして
繊維集合体に間隙を作り生地を柔軟にする「アルカリ減量加工」が行われる。
これによって風合いが柔軟になるが、繊維または織糸どうしの摩擦力が弱まり
ブラウスでは袖付け付近に「織り糸ゆがみ」ができたり縫い目に沿って
縫い目スリップが生じやすくなる。
 「アルカリ減量加工」はポリエステル繊維の表層だけとはいえ、10数%の
高分子を溶解させて廃棄することになるので貴重な資源のむだ使いになるばかり
でなく、また織り糸ゆがみや縫い目スリップ防止の観点からもで゛きるだけ
減量率は少なめに加工することが求められる。
8-2-2   接着芯地の部分剥離
 ポリエステル加工糸編物をスーツに仕立てる時、接着芯が用いられる。
接着芯を表生地に接着する時、接着温度、圧力、時間が関与する。
ポリエステル加工糸織編物は嵩性があるので、これらの接着条件が強すぎる
と表地が押しつぶされ「てかり(悪光り)」の問題が出てくる。
したがってメーカーでは、てかりを避けるためにどうしても安全な条件で
接着しがちである。
しかし、接着が不十分であると、着用中雨で濡れた場合とかクリーニング
に出した時に、芯地が部分的に剥離して表地に波状の小じわが現れてくる。
 芯地が部分剥離してできた小じわは、プレスやアイロンを掛けると芯地が
一時的に再接着されるので小じわはなくなるが、着用やクリーニングを
すると再び小じわが現れてくる。
一時芯地が剥離すると衣服になった状態では完全に再接着することはできない。
従って表地に適した接着芯地を選定することや最適な接着条件を事前に検討して
接着することが必用である。
着用初期の段階で芯地が剥離するような場合は接着不良であると判断される。
  なおオーバー地などの毛織物は厚みがありポリエステル加工糸織物と同様
に嵩性があるので、芯地を接着するとき「てかり」が出やすい。
従って甘い接着条件で接着すると毛のオーバーでも芯地剥離の問題が生じる。

 

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