繊維特性に起因する苦情から-42

有限責任中間法人 日本繊維技術士センターの
顧問 松尾 繁 氏が執筆されました。
【繊維特性に起因する苦情から】
の内容を松尾繁氏のご了解を得まして記載させいいただきます。
内容は生地の種類別に記載されていまして、『綿』、『麻・毛・絹』
、『再生繊維・アセテート・ポリエステル』、『ナイロン・アクリル』
と四つに分かれています。
きっと皆さんにとって参考になることと確信しまして松尾氏にご無理を
お願いしまして記載させていただくことになりました。
このブログにて改めて感謝の意を表します。
  11   ポリウレタン繊維の特性に係わる品質苦情
  ポリウレタンはウレタン結合を有する高分子化合物(ポリマー)の総称である。
ウレタン結合(-OCONH-)はイソシアネート基とアルコール基を縮合させてでき
ているので、それらの化合物の組み合わせによって種々の性質や性能の異なる
ものができる。
 ポリウレタン繊維の生産量は少なく、全繊維の中で占める比率はきわめて小さいが、柔軟でゴムのような弾性があるので、伸縮性を必要とする水着、ファンデーション、パンスト、ストレッチ織物などに混用されている。
ポリウレタン糸は用途によりナイロン糸や綿糸などによって被覆されたカバードヤーン、綿などの紡績工程でポリウレタン糸を芯に挿入したコアスパンヤーン、そして増加傾向にあるポリウレタン糸そのまま(ベアヤーン)で使用する場合がある。
 ポリウレタンは繊維ばかりでなく、樹脂を生地に塗布(コーティング)してスキーウエアーや合成皮革に、そして不織布に含浸させて人工皮革にするなど多くの品目に製品化されている。
  ポリウレタンは紫外線、熱、塩素、湿気、微生物、NOx、SOxなどによって加水分解などが起きて切断、剥離、ひび割れ、べたつきなどの経時劣化が生じるという問題がある。ポリウレタンは製造されてから4~5年ぐらいすると、着用や使用せずに保管しておくだけでもこうした問題が出てくる。
着用せずに保管しておくよりはむしろ着用していた方が製品の水分率の調整が自然に行われ加水分解が起きにくいくく長持ちするようである。
 ポリウレタンは初期性能がすぐれており通常の耐久試験では問題点を見いだす
ことは難しい。
従って高温高湿状態で長時間放置して試験するいわゆるジャングルテストや1万回以上の伸長繰り返し試験などを行って異常がないか評価する必要がある。

 

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